ファイナル・レポート

プラスチックの取り扱いに責任を持つという明確なメッセージを発信
業界に大きな刺激 – 168か国224,116もの来場者が示した高投資欲
循環型経済 – 世界のプラスチック・ゴム産業にとって重要な課題に

世界最高峰のプラスチック・ゴム産業展Kは、8日間の会期を終え、10月23日水曜日に終了した。世界63か国3,330の出展者は、プラスチックはなくてはならない素材であり、革新的であり続けることを見事に証明した。一方で、完全なリサイクルにそった、運用可能な循環型経済の必要性を、何の異論もなく明確に示し、そして具体的な解決策を多数紹介した。出展者が焦点をあてたこれらのポイントは、人々の心をとらえた。というのは、世界168か国から来場した224,116もの関係者は、リサイクルシステム、持続可能な原材料、省資源プロセスに対し、特に強い関心を寄せたからだ。さらには、K 2019において、これまでよりもさらに高い投資傾向が鮮明に表れた。最新の技術で、将来に向けた完璧な準備を目指す、国際色豊かな来場者の意向は、明瞭に感知できた。

 

『K 2019は、まさに適切な時期に開催された。本展が、業界にとって非常に重要であることは、世界中の関係者の高い支持により、実証されている。3年に1回ここデュッセルドルフで、これほどまでに国際的かつ完全な形で関連産業が集結する場所はどこにもない。』と、メッセ・デュッセルドルフ代表取締役社長W. M.ドーンシャイトは言う。続けて、『特に混乱時において、助言と視点を提供し、経済的な推進力であり、将来的な傾向と具体的な手法を示すKのような場は、絶対に欠くことはできない。プラスチック・ゴム産業と関連団体は、分野特有の解決策を紹介、さらには、世界的規模の社会政治的な問題を議論するなど、比類ない機会を享受し、そして非常に素晴らしく活用した。』と説明する。

 

K 2019実行委員会で会長を務めるU. ライフェンホイザー氏は、今回の結果に大きな満足感を示した。『プラスチック・ゴム産業は、プラスチックが傑出した特性を持つ非常に重要な素材であるだけでなく、業界が全バリューチェーンに対する責任を当然とみなしていることを、今一度証明してみせた。≪Reflect. Re-Think. Think Laterally. Think Afresh.≫というK 2019の信条は、各出展者ブースにおいて、正確に映し出されていた。業界が一丸となって、環境適合性、省資源、廃棄物回避など、まさに今の問題に取り組み、解決に努力したことは、これまでにない。新機軸に対する熱情が業界に広がる現在の原動力は、圧倒的だ。』

 

そして、K 2019に流れる良い雰囲気は、ブースでの具体的な需要にもあらわれた。『国際貿易における現在の緊張や、あるいは顧客産業分野におけるビジネス動向にも関わらず、革新的な機械や原材料に対するグローバルな需要は、現時点において非常に高いことが明確となった。今年のKは、われわれの期待をはるかに超え、持続的管理と新ビジネスモデルに対する重要な推進力を生むことができた。』と、U. ライフェンホイザー会長は発言している。

特に来場が多く見られたのは、ドイツを筆頭にイタリア、オランダ、インド、トルコ、中国、そして米国だった。日本、ロシア、ブラジルからの来場数は、著しい増加がみられた。来場者のなかに占める役員・幹部の数は微増を見せ、経営陣・中間管理職は全体のおよそ68%を記録した。ドイツからの来場者にとって、今日の最も重要な問題として、効率性が第1位を獲得している一方、ドイツ国外からの来場者にとっては、製品・サービスの拡充が最大関心事だった。

来場者アンケートの結果は、出展者が感じた内容そのものだった。ドイツ国外からの来場割合は増加し、73.1%を記録した(2016年は70.8%)。ドイツ国外来場者の42%強は、アンゴラ、ブルキナファソ、バハマ、ケイマン諸島、ドミニカ共和国、ホンジュラス、マダガスカル、モーリタニア、モンゴル、ミャンマー、仏領ポリネシア、タジキスタンなど、遠方からライン河畔の街へとやってきた。予想通り、アジアからの参加者は、ドイツ国外からの来場者のなかで最も大きなグループを形成、南・東・中央アジアから、およそ40,000を記録した。最も多かったのはインドで、中国、日本からも、相当数が視察に訪れた。

 

7%増にあたる、およそ20,000の関係者が、北南米からK 2019に来場した。2016年に比べ、目を見張る来場数増加を見せたのは、ブラジルからの関係者だった。

 

近隣・欧州諸国からの来場者に関しては、イタリアが10,000以上を記録、それに続くのは、オランダ(およそ9,000)、トルコ(7,500超)、フランス(6,700超)、ベルギー(6,300超)、スペイン(5,100超)、そしてロシア(およそ5,000)であった。

 

来場者のなかでの役員・幹部の割合は、どの国においても非常に高く、来場者の2/3は、経営陣・中間管理職の来場だった。

 

来場者には、はっきりとした目的がある。それは、製品の拡充、高効率性、循環型経済、すなわち製品と製造の持続可能性である。来場者のおよそ60%は、現在の経済環境について、さらにはこれから2か月程度先の見通しについても、『良い~すばらしい』と回答している。

 

1,975社が紹介した機械・機器製造は、K 2019で最も多く見られた展示製品であるとともに、来場者アンケートにおいて回答者の2/3がこの分野を一番に挙げるほど関心が寄せられた、注目の的でもあった。同アンケートによると52%は主に原材料、28%は半製品・高機能樹脂・ゴム部品を、主な視察理由に挙げている(複数回答可)。

 

Kは、世界の業界関係者に対し、将来を見据えたあまたの製品・応用を初披露する場として、改めて信頼を獲得した。これらのイノベーションは、驚嘆されただけでなく、数多くの具体的な交渉が行われ、そして契約が締結された。『出展者は、世界の投資性向が非常に高いことが分かった。特に、新規顧客との商談は、今年は非常に好調だった。メッセ終了後のビジネスについても、自信を深めている。』と、ライフェンホイザー会長は語っている。

 

意思決定者の半数以上は、具体的な投資意欲をもってデュッセルドルフにやって来た、と答えている。世界中からの来場者にとって、特に押出・成形機、射出成形機、再利用・リサイクル機械・機器への投資は、リストのなかでも高い地位を占めた。K来場者アンケートは、ドイツよりも国外からの来場者のリサイクルシステムへの関心が、非常に高かったことを示した。

 

可撓性材料、例えばゴム、熱可塑性エラストマーなども、改めてその存在感を強烈に示した。Kにおいて、エラストマー分野は、プラスチック部門に比べ伝統的に小規模であったが、原材料、添加剤、化合物、再利用・加工用特殊機械・機器など、エラストマー関連製品や加工工程を紹介する出展者が多数見られた。

 

包装、建設、自動車、電子、医療機器技術、そして農業など、重要なユーザー業界全てが来場した。そしてアンケートに回答した96%が、18ホールで展示された製品・サービスの幅広さに対し、ふたたび最高評価を下した。また、95%は、視察目的を完全に達成できた、と答えている。

 

再生可能エネルギー、材料効率、廃棄物ゼロ製造などに関する基調講演、そして上質な議論などの、K 2019の広範な併催プログラム、なかでも特別展示≪Plastics shape the Future≫は、国際色豊かな参加者の熱烈な関心を獲得した。今年は、省資源プロセス、デジタル化、機能性、再生可能エネルギー、循環性、そして持続可能性の観点から、素材のイノベーション力と産業が中心的な話題となった。そして、プラスチック包装、製造のための限りある資源の使用と関連する海洋ごみ、使い捨て心理構造など、重要な課題も取り上げられた。目玉のひとつは、付加製造、ロボットと、プラスチックのような最先端素材がうまく組み合わさると、開発は将来どこへ向かうのか、を示す例としての機能を果たす、FabLab Lübeck e.V. の若き研究者によってK 2019会期中に作られた、人型ロボットだった。

 

Science Campusでは、K 2019の出展・来場双方は、プラスチック・ゴム産業分野における科学活動と成果について、理解を深められる機会を得た。また、同エリアにおいて、多くの大学・学会・資金提供機関は、直接対話の機会を提供した。

 

メッセ・デュッセルドルフ・ジャパン(MDJ)の活動

ジャパン・パビリオンの設置・運営

今回で第4回目となったMDJ企画の≪ジャパン・パビリオン≫は、2010年から継続している14号館の機械エリアに加え、素材エリアにも初めて設置された。7a号館に60㎡に設けられた素材エリアには、出光興産㈱、GSI Europe -Import+Export GmbH (㈱GSIクレオス)、住友金属鉱山㈱、タキロンシーアイ㈱、㈱DJK、天昇電気工業㈱の6社が、これまで同様会場東口に直結する14号館に設置された機械エリアには、伊藤忠システック㈱、キョーラク㈱、KTX㈱、㈱湘南貿易、住友重機械モダン㈱の5社が、それぞれ出展した。なお、K 2019に出展参加いただいた日本企業は、これら11社を含め、76登録67社におよんだ。ジャパン・パビリオン、そして日本企業への集客の助けとなるよう、会期前はもとより、会期中は両パビリオンを中心に≪DIRECTORY OF JAPANESE EXHIBITORS≫を配布するなど、周知に努めた結果、『非常に出展効果が高かった』、『次回もジャパン・パビリオンで出展したい』といった、評価の声を頂戴した。

Japan Day

日本からご参加の皆さまに、視察の成果を最大限に得ていただくため、毎回好評いただいている『Japan Day』を今年は10月18日(金)に開催、以下の2つのプログラムを用意した。

 

会場巡回ハイライトツアー: 個別アポイントの取得が難しいとされる、業界注目の欧州企業を、独本社の協力のもと選出し、その出展者ブースをグループで訪問、各社において説明を受けるもので、毎回高い関心を頂戴している。効果の観点から、参加人数を20名とせざるを得ず、今年も早々に満席となり、ご希望の皆さま全てをご案内することがかなわなかった。ちなみに今回はコースを1本化し、循環型経済をテーマに、ARBURG、Braskem、Engel、VDMAなどを訪問した。

 

現地セミナー: 『循環型経済社会と業界 – 現状と今後のトレンド』と題し、欧州バイオプラスチック協会、ドイツ機械工業連盟(VDMA)プラスチック・ゴム機械工業会、そしてBASF社から講師を招き、お話いただいた。それぞれの講演において、ご参加いただいた20余名から、活発な意見交換がなされた。

K 2022

次回は、2022年10月19日(水)~26日(水)に、デュッセルドルフ見本市会場で開催される。

『K』に関する情報・お問い合わせは、株式会社メッセ・デュッセルドルフ・ジャパン、あるいは日本語ウェブページをご覧下さい。

                    ファイナル・レポートPDF版はこちら


株式会社メッセ・デュッセルドルフ・ジャパン
担当: 橋木 雅弘

〒102-0094
東京都千代田区紀尾井町4-1 ニューオータニ ガーデンコート7F
Tel. 03-5210-9951 _ Fax 03-5210-9959